不用品の処分中に出会った古銭や「東京オリンピック」の記念貨幣との出会い|東京都文京区にて買取と処分
今年に入り、スポーツ界ではいわゆる
「パイオニアの引退」が相次いでます。
最近だと、フィギュアスケートの浅田真央ちゃん、女子ゴルフの宮里藍選手なんかがあまりにも有名ですよね。
わたし、どちらの選手も好きなんです。
だって引退会見なんか見ていても、スポーツマンシップに溢れていて、それでいて潔い。引退に至った経緯を責任にもせず、単純に力不足と言い切る姿勢に、ちょっとした「武士道」の精神を垣間見えたような。
だめですね、年を重ねるとこんなことでも涙もろくなる(笑)
いずれにしても瞳を閉じれば、両選手ともにピークを迎えてた頃のハイライトが鮮明に思い出す事が出来る稀有な存在。
これからも彼女たちをテレビで見ればその頃の思い出が蘇るんでしょう。
それは人間だけでなくて物でもそうです。
今日、そう思わせてくれる懐かさにあふれた出会いがあったんです。
遺品整理に伴う不用品処分の依頼
そんな出会いのきっかけは、先週の土曜日の夕方。
この時期特有の鮮明な青空から、地平線に日が落ちかけた何とも言えない「色合い」を眺めているときに、携帯が鳴りました。
「亡くなった祖父の、遺品の片づけをお願いしたい」
そんな内容の電話でした。
少し急がれているような、なんとなくそような印象。なんでも、お電話いただいた方の祖父が最近お亡くなりになり、遺品の整理・片付け中なんだとか。
物量もかなりあるとお見受けしました。
というのも整理をされてからすでに2週間が経過してるとのこと。そうなんです、遺品物の整理・片付けは少なからずとも「感情・思い入れ」が介入してくるんです。
過去にも数多くのこのような案件を見てきましたが、ほとんどの方がこのような状態になります。わたしたちは、そのような方と一緒に仕事するときは
「単なる片付けではなく、故人と向き合いながら心も整理する」
そんな意識を持ちながらこれまでお手伝いしてきました。
アジサイが咲く、小石川での作業
場所は、文京区の小石川。
白山通りから丸の内線の「後楽園駅」方面に向かい、お目当てのお客様宅へ。
目の前に「善光寺」というお寺さんがひっそりとあります。黒い喪服を着てるご家族が歩いてましたが、おそらく法事でしょうか。お子様が着慣れない服を着て、兄弟とじゃれあってます。
そんな様子を見ながら、カーナビが示す目的地にたどり着きました。
お庭には綺麗なアジサイの花が「どうだ」言わんばかりに咲き乱れてます。
「先日はお電話でありがとうございました」
お電話での声とのギャップに驚きました。お付いた雰囲気の声だったので、40代くらいかなと思っていたんですが、まだ30代で亡くなった方のお孫さんでした。
買入本舗のことはチラシを見て知ったそうです。
さっそく、お部屋にご案内頂き、亡くなったおじいさまのお部屋へ案内頂きました。
畳の和室。
畳の、あの独特の香りが鼻いっぱいに広がり、なんとなく懐かしいような。そんな感情に見舞われました。お部屋は段ボール箱などがおいてあり、おっしゃっていた通り作業の途中のようです。
「押し入れや、タンスなんかはまだ手を入れてないんです」
そんなお話を聞きながら、まずは途中で止まっていた段ボールを拝見させて頂きました。よく要領をわきまえており、処分するものと、また今後残していく判別がしっかりと出来てました。
昭和の古銭と記念貨幣との遭遇
作業の中盤に差し掛かり、押し入れの中を整理していたとき、クッキーなどお菓子を入れるアルミ箱がひっそりと置いてあります。
持ち上げると、クッキーのそれとはまったく異なる重さ。
「ジャリ、ジャリ」
おもむろにその箱を持ち上げたときに、こんな音がしました。直観的にコインか何かかと思い蓋を開けてみると、綺麗に分別されたコインが現れました。
「昭和の古銭」、
そしてひと際目立っていたのが東京オリンピックの記念貨幣。
見た瞬間に、パッと記憶がよみがえりました。
幼少のとき、開会式をみて衝撃を受けたあのパレードが、鮮明に。記憶のフラッシュバックにより手が止まってました。
なにより、驚いたのは保管状態。
おじいさまがかなり大事になさってたんでしょう。コンディション的にも過去最高クラスの状態とお見受けしました。
古銭そのものの価値と、記念硬貨のプレミアもあるのでかなりの価値があります。
特に、記念貨幣は、日本で初の記念硬貨となった第18回夏季オリンピック東京大会のコイン。
初の民間委託による製造や初の1000円銀貨の発行など、初づくしのこの記念コインはその後の貨幣収集ブームのきっかけともなり、1000円銀貨は一時期2万円を超える高値にまでなるという人気相場をつくったんです
日本の経済発展の象徴といえる歴史的価値の高い硬貨。
この出会いは、わたし個人の2020年の東京オリンピックへの架け橋なんでしょうか(笑)そんな運命的な出会いもありましたが、メインは遺品の整理。
想いでの品を買取させて頂きました。
作業も順調に進み、無事おじいさまの部屋を片付けることができました。
そして、あの古銭と記念貨幣はというと。
おじいさまの想いでの品ではあるんでけど、残しておいても‥とのことで今回わたくしの方で買取らせて頂きました。
「おじいさまの、オリンピックの記憶、大切に預からせて頂きます」
お礼をして頭を下げたとき、額から汗がしたたりました。
それを見たお孫さんがタオルをくださいました。
「いえ、助かりました。誰かに背中を押してもらわないとたぶん進まなかったと思うんで」
そんな感謝の言葉を頂き、お客様のお宅を出ると、先ほどのアジサイがこちらを見てました。
わたしが、浅田真央ちゃん、宮里藍ちゃん、そして今日であった記念貨幣を見たときに思い出が蘇るように、この花をみて何かの想いでがよみがえる方もいるんでしょうね。
「物より思い出」
そんな言葉が一時はやりましたが、はたしてそうなんでしょうかね。
物にだって思い出はいっぱりありますよ。
わたしの中で、2017年6月12日も良き思い出となりました。
K様、この度は買入本舗をご用命頂いたこと、感謝申し上げます。