信楽焼の狸(たぬき)との出会い|新宿区百人町にて置物の買取
職安通りと大久保通りの間の、
風情が残る細い路地。
先の買取案件で、飯田橋から大久保通を経由して新宿区百人町へやって参りました。
今回のご依頼主であるM様からお電話を頂いたのが、今週の月曜日のこと。
「ねえ、不用品とかって買ってくれんの?」
言葉の節々に感じられる下町の名残のある話し方。
お話を伺うと三代続いた建具屋さんで、後継者問題など様々な問題が解決せず、お店を閉めることになったんだとか。
周りは多数の外国人
その理由のひとつを、実際にお店にお伺いしたときにやっと理解できました。
周辺には中国系のオーナーが営んでいると思われる店舗が多数。まるで我々日本人の方が少ないような感覚すら感じます。
「こんなんじゃ商売あがったりだよ、住んでらんないよ!」
長年の不満が募っているのでしょう、
お出迎え頂いた私よりもちょっと先輩と思われる奥様が、まくしたてるようにこの町の現状を語ってくれました。
奥様の知っている店舗さんも、撤退を余儀なくされているんだそうです。
店舗兼自宅での買取品捜索
奥様のお話を伺っておよそ30分は経過したでしょうか。
腕時計に目を配り、そろそろスタートしたいという合図を送り、作業を開始。
築40年は優に超えるであろう店舗兼自宅の中はやや雑然としてましたが、そこには何かを期待させる雰囲気がありました。
しかし‥。
世の中、うまくきませんねぇ(笑)
洋服、着物、古本も人形全てダメ‥。
時間をかけてじっくりと確認させてもらいましたが、買取れそうなものが殆どありません。
玄関に並んでいた設楽焼の狸(たぬき)
そんな中、玄関で何やら視線を感じます。
振り向くと、複数の狸(たぬき)たちが、
大きな目で私を見てます。
「お願い、おいら達も連れてって」
そんな声が聞こえたような錯覚を覚えるほど、何か訴えてくるものがありました、この狸たちには。
どうしても助けたいという気持ちにかられてしまい、買取させて頂くことに。
「この狸は設楽焼でね。玄関にずっと置いてたから、連れてってくれて助かるよ」
そんなお言葉をM様から頂戴しました。
ちなみにM様、
戦後生まれだそうです。
まだまだお元気そうなお姿を見ると、なんとかお店を続けて欲しいものですが、進撃を続ける外国人の店が台頭して、難しい状況なのは私も理解できます。
時代の流れは、時に残酷なものですね‥。
百人町のM様、この度は呼んで頂きありがとうございました。
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買入れ本舗では、店舗閉鎖に伴い不要になった物など積極的に買取させて頂きます。
古い物や、新しい物、置物など、場合によっては思わぬ高額で買取できる品物があったことも多々ございます。
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