【東京都豊島区南長崎】戸建て改装工事中に見つかったクリストフル製カトラリーの買取|食器棚整理に伴う家財確認の記録

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内装工事中の戸建てで始まった一本の連絡|豊島区南長崎の家財整理現場

古い付き合いの内装屋さんからの連絡でした。

「南長崎で戸建てをいじってるんですが、棚の中、ちょっと見てもらえる?」

電話口の声はいつもと変わりません。
慌ててもいないし、構えてもいない。

処分する前に一度、という時の、あの少し遠慮がちな言い方です。

南長崎は、池袋からそう離れていないのに、一本裏へ入ると、街の音が急に薄くなります。

古い家が肩を寄せ合うように並び、この辺りでは、時間が少しだけ昔のまま残っているように感じます。

この日も、聞こえてくるのは工事の音だけ。

ぽつり、ぽつりと、
間をあけて響いています。

改装途中の戸建て室内に残る生活の気配|家財整理前の状況

現場はすでに改装の途中でした。

玄関を入ると、床は丁寧に養生され、壁は途中まで剥がされ、下地が顔を出しています。

生活の名残と、工事の途中経過が混ざった、
あの独特の空気です。

人が住まなくなった家というのは、
どうしても声が小さくなります。

物音が減る分、残っている物の存在だけが静かに浮かび上がってきます。

食器棚の奥から現れたクリストフルのナイフとフォーク

問題の食器棚は、
作業の邪魔にならないよう、脇に寄せられていました。

「なんか、もう使ってないみたいなんだよね。

そう言われて扉を開けると、中から木箱がいくつか出てきました。

「あっ、これは開けてなかった」

内装屋さんが、少し苦笑い。

箱の中には、
ナイフやフォーク、スプーン。
同じ形のものが、きちんと揃えて収まっていました。

一本手に取ると、表面には、うっすらと虹が出たような変色。

長い間、触られずにいた
銀製品によくある顔です。

ナイフの刃を返すと、Christofle / FRANCE の刻印が見えました。

「これは……クリストフルですね」

そう言うと、内装屋さんは刻印を覗き込み、「こういうの、捨てちゃう家も多いんですよね」と一言。

「多いですね」

そう答えながら、
一本ずつ状態を確認していきます。

改装工事中の現場で行う買取判断|作業を止めない対応方針

特別な話はしません。

使われてきた道具かどうかは、
手に取れば、だいたい分かります。

「無理に処分するものじゃないですよ」

そう伝えると、「そうですよね」と、今度ははっきりした返事が返ってきました。

改装工事の最中ですから、
長居はできません。

作業の流れを止めないことも、
この手の仕事では大切なんです。

その場で判断できるところまで見て、いつものように相場に沿って買い取りました。

家財整理の現場で感じたこと|静かな買取事例として

棚の奥に残っていたものというのは、たいてい、最後まで気づかれません。

後回しにされて、
そのまま処分されてしまうことも多い。

でも、こうしてきちんと見てやると、まだ次の役目が残っているものもあります。

使われなくなっただけで、終わったわけではありません。

現場を出る頃、
南長崎の通りは、相変わらず静かでした。

仕事としては、特別な一件ではありません。

けれど、棚の奥に残っていた道具に
一度、目を向ける。

それだけで、物の行き先は変わることがあります。

そういう場面に立ち会えるうちは、
この仕事は、まだ続けていていいのだろうと思います。