平成最後の買取。新宿区西早稲田で【ロレックスサブマリーナ】の買取

, , , , , ,

西早稲田での不用品処分

師走の終わりだというのに、少し動くと、額から汗が噴き出るような、今日の天気。

年内にどうしても片付けたいお部屋が有るというので、西早稲田は都電の面影橋のすぐ近くのT様のお宅に到着したのは午後の2時少し前。

新年早々、急に娘様がお戻りなるのでどうしても一部屋開けなくてはということ。

この時期の不用品の片付け、処分はかなりしんどい物が有ります。

でも私は一生懸命お手伝いいたしました。

2トン車に半分ほどの、古い箪笥と、ベッドと、健康器具や、家電など。

今日の気候でこの作業はかなりの苦痛でした。

ロレックス サブマリーナの買取

作業にかかる前に、

「この時計も買ってくれない?」

と、ロレックスのグリーンの箱を見せられるまでは、頭の半分はポケットの中の車のキーに行きっぱなしでした。

箱を開けて中身を拝見して、お値段の交渉をして、T様からOKのご返事を頂いてからは私の両手は必死に荷物の積み込みを始めました。

時計は傷もなく、保証書の付いた、箱の付いた、とても綺麗な物でした。

もう一つはコピー商品で、頂くことになりました。

真冬とは思えないほどの汗をかきながら、お代を清算して、T様のほっとしたお顔を眺めながら、時計の箱を胸に抱え、T様のお宅を後にしました。

遺品の買取

時計は、亡くなられた旦那様の遺品でした。娘様と相談して、手放すことになったそうです。

ちょうど私の欲しいアイテムでした。

新年からは、旦那様の代わりに私の腕で、大事にしてあげるつもりです。

ひとつも押し迫った雰囲気の無い、今年の年の瀬。

平成最後の12月もあと僅か。

最後に素敵な贈り物。西早稲田のT様有難うございました。

創業35年、安心の店、買入れ本舗

買入れ本舗は、遺品の整理、不用品の片付け、ロレックスの買取など、あらゆる場面に対応のできる、安心のお店です。

来年も宜しくお願い致します。

今年は有難うございました。

不用品の整理中に出会った今右衛門・柿右衛門の皿|新宿区牛込神楽坂にて陶器の買取

, , , , , , ,

新目白通りを直進して、江戸川橋の交差点を右折、そのまま真っすぐ牛込天神町の交差点まで走り、小細い道をつたった古い木造の一軒家。

なんとなく、昭和の雰囲気が漂う庭を通り、インターフォンをプッシュ。
お出迎え頂いたのは、もしかすると私と同級生かなと思われる素敵な奥様でした。

「あの、失礼ですけどお生まれはいつ頃ですか?」

失礼も承知で勇気を出して尋ねてみました。

今回のお客様、新宿区牛込神楽坂にお住いのS様。昭和19年7月のお生まれだそうです。

私のカンだと、恐らくお一人暮らしのご様子とお見受けします。

年齢も73歳になり、なんとなく身の回りの整理を始めたいと言う事で、部屋の整理をして欲しいとの事。


古い本と半地下の倉庫の整理

10年前に亡くなられた5歳年上の旦那様が、所有されていた

  • 古典文学全集
  • バース著作集
  • 加藤周一著作集

など、その他にも本棚にびっしりと詰まった本の整理からのスタート。

この手の本は、正直私も、到底欲しいとは言えそうもない品物達ですが・・。
そのほか、半地下の倉庫も整理させて頂きました。

丁寧に正しく整理のお手伝いです。


今右衛門と柿右衛門との出会い

都内の最高気温が9℃という中、私の額に薄っすらと汗が滲み始めた頃、
奥様から「ついでにこれもお願いします。」との声が。

テーブルの上に目をやると見慣れた桐の箱が2つ。今右衛門と柿右衛門の箱書があります。数の多いシリーズなんですが、私の好きなアイテムの一つ。

今右衛門

今右衛門の銅箱

今右衛門の皿

柿右衛門

柿右衛門の銅箱

柿右衛門の皿

ちなみに陶器は日々の手入れやメンテナンスが不可欠なんですけど、どちらも汚れ、ヒビ、キズ、デザインの擦れ、欠けもほとんどなく良好な状態でした。

ついでに他の食器類もお願いと言われて、
ロイヤルコペンハーゲンやノリタケの皿やカップなどを頂く事に。


奮発して買取り

トントン拍子に話が進むとき、一番に思い浮かぶのが、お引き取りさせて頂いた後にやっぱり返してほしいなんてことがあるんです。

私も念押しで

「ホントにいいんですか?」

と何度か確認させて頂いたんですが

「もういいんです。それに早く終わらせたくて」

本の整理、そして倉庫の整理を気に入ってくれたご様子。

今回は私の中で大分奮発した形での買取金額になったんですが、奥様も最初は「いいのよ気持ちだけで」と控えめの様子だったんですが、半ば強引に受け取って頂きました。

帰りの車は、引き取った本や不用品の重量で車のフットワークが重いの感じながら千川へ。

2018年最初の新宿での買取回収でした。
S様、今回はお呼び下さり有難うございました。

買入れ本舗では、古い物、古美術品の買取をさせて頂きながら、皆様の身の回りの整理のお手伝いもしております。

満州時代の銀製花瓶の引き取り|新宿区余丁町にて銀製品の買取

, , , , , , ,

「銀製の花瓶が有るんだけど」

うちのチラシを見た、女性お客様からの連絡でした。

ちょっと前にチラシの構成を少し変えたんで、その効果かなと「してやったり」の気持ち(笑)

こういうアイテムのお問い合わせの時は、私の愛車のアクセル踏み込みにも俄然力が入ります。
スピードを出しすぎないように、はやる気持ちを抑えつつ。

 

新宿区余丁町の古いご自宅での買取

場所は、新宿区余丁町。

たしか都営大江戸線「若松河田駅」付近だと記憶してます。

この辺りは、過去にも私の好むアイテムをゲットした場所でもあるので、自然と期待が高まります。

今回は、ご自宅の建て替えで、家の中の整理中の60代の奥様からのお電話でした。

非常にゆるやかなテンポでお話になられる奥様で、
昔付き合ってた友人になんとなく似ていて懐かしい気持ちになっちゃいました。

愛車のカーナビが示す付近に到着すると、軽く築40年以上は経過している思われる「昭和の雰囲気漂う」木造一戸建てのご自宅です。

気を引き締めていざ入口へ。

 

満州時代の純銀の花瓶との出会い

銀製花瓶の銅箱

既に玄関口に、お椀、お盆、お重、コーヒーカップ、グラスの入った箱が山積みになってました。

この手合い、相当の数が無いと、中々ご希望の金額を払えない場合が多いんです。

心の中で

「あらら、ちょっと思ってたよりも・・・」

少しネガティブな気持ちになりかけるも、気持ちを盛り返して、淡々と作業する私。

いわゆる「山」を全部片づけた後、部屋のひっそりと場所にあった押し入れから出てきた品が。

それがこの桐の箱に納められた、純銀の花瓶でした。

花瓶の正面の城はどこのものでしょうか。

満州時代の銀製花瓶

純銀

更に、花瓶を反転させると「康徳5年7月」という年号が記載されてます。

康徳時代の純銀花瓶

見た瞬間、私の鼓動が高鳴りました。

久々の感覚、そしてそれまでの作業で疲労していた疲れが吹っ飛びました。

この「康徳」とは旧満州国の元号で、帝政に移行した1934年3月1日から、満洲国が崩壊した1945年8月18日まで使用されてたんです。

「康徳5年」だと1938年頃でしょうか。日本でいう昭和13年か14年ごろ。

あの満州事変から7年くらい経過してます。

そんな日本と中国との武力紛争があった中で、このクオリティ。

目の前に等身大の鏡があったんですが、私の唇が緊張でカサカサになってます。

 

大奮発での買取

奥様にこの話をすると、

「私の祖父、実は満州時代、満州銀行の頭取だったんです」

とのこと。

「へえ、これはまた数奇な出会いです」と、私。

ちなみに、満州銀行は、国家資金の保管・管理、及び金融市場のコントロール、さらには満州国内の金融システムを統一してたらしいです。

なんで知ってるかって?
私の古い友人で詳しいやつがいたんです。

そんな訳で、先程のお椀達よりははるかに高価なお値段で買い取らせて頂きました。

しかもかなり奮発の買取で。

お支払いを済ませて、荷物を車に積み込むときに

「これ持って行って」

オロナミンCを両手で抱えながら奥様が小走りでこっちに向かってます。

それを見て私も笑顔。

 

夏の空から秋の様相に変わりつつある夕方を、オロナミンCを飲みながら走りました。
これから、店に帰って品物の整理が待ってます。

余丁町のS様、有難う御座いました。

コンタックス製のカメラとの思わぬ出会い|新宿区中井でカメラ・レンズの買取

, , , , , , ,

「はあ~、お若くお見受けします」

本日、昨年に新設された「山の日」にお伺いさせて頂いた、新宿区中井にお住いのJ様。

昭和23年のお生まれとのこと。
その肌ツヤは70歳とは思えないくらい、健康そのもの。

わたくしの直感で、恐らくご主人様お一人でお暮らしのご様子です。

 

新宿区中井で生前整理のご依頼

西武新宿線・中井駅

ここ数年で、身内の方、またご友人の方が天国に旅立つ姿を見て、そろそろご自身の身の回りの整理を始めたいと事で、この度お伺いさせて頂くことに。

いわゆる「生前整理」とでも言うんでしょうか。

今回は、ご主人さまの趣味として昔読まれていた古い本の整理をして欲しいというご相談です。

 

古い歴史書や小説など古本の整理からスタート

まずは2階の書斎にご案内頂くと、大分年期の感じる本棚に古い本がぎっしりと詰まっておりました。

好きで見ていたという小説から、カバーがかなり擦り切れている歴史叢書や宗教・哲学書までかなりのボリューム。

正直、私の期待していた古い絵葉書、古い映画パンフ、古い車のパンフレット、紙ものや刷り物はなさそうですが、汗をかきかき、正しく整理のお手伝いをさせて頂きました。

すると、「あんた、カメラも分かるのか?」

との掛け声が。

 

思わぬコンタックス製カメラとの出会い

コンタックス製カメラ

「ちょっと見てみるか」

そんな訳で、リビングにご案内頂くと、威厳の感じられる木製のテーブルの上にクラシカルなカメラが3台。拝見させて頂くと、見慣れたロゴが記載しております。

「CONTAX(コンタックス)」

「Gシリーズ」と言われているタイプを筆頭に「G1」「T2」「T3」と並んでました。
私の好きなアイテムの一つ。

コンタックスGシリーズは、たしか京セラが1994年に最初のモデルを発売したと記憶してます。

2005年まで販売されて交換レンズを主として周辺機器によりシステムを構成するので、ファンの間でも相変わらず根強い人気を誇ってます。

 

ピオゴン・ゾナーなどの付け替えレンズも

ピオゴン・ゾナーなどの付け替えレンズ

「ついでにこのレンズもあるんよ」

そして、カメラボディのその横にはしっかりとメンテナンスをされているであろうレンズが並んでおりました。

ご主人様は交換レンズとして

  • BIOGON(ビオゴン)
  • PLANAR(プラナー)
  • SONNAR(ゾナー)

を愛用されていたそうです。

ビオゴンは広角レンズになり、プラナー・ゾナーは集点レンズ。このレンズを使いこなして、ご主人の好きな自然の風景を何枚も撮影されたんだとか。

正直私も、これだけ綺麗な状態なものを引き取ってよいものかと思ってしまうくらいです。

 

古本の処分とカメラ・レンズをまとめて引き取り

「これ、いいんですか?」

「ええんよ。あんたカメラも詳しそうだし。あと早めに整理したいしさ」

古本の整理が余程気に入ったご様子で、今回はこのカメラとレンズも引き取らせて頂くことに。

私の買取金額も、必然的に奮発する形となりました。

一連の作業が終わった後、リビングでご丁寧にお茶を出して頂き、ご主人さまの写真の話を拝聴させて頂きました。

帰り支度を整え、玄関までお出迎え頂いたとき、真っ赤に染まった夕焼けが辺り一面を赤に染めてました。そんな紺碧の空を、ご主人が見つめていたのが印象的でした。

J様、この度は有難うございました。

買入れ本舗では、古い物、古美術品の買取をさせて頂きながら、皆様の身の回りの整理のお手伝いもして居ります。

新宿区南元町での陶磁器の買取り。島岡達三の買取り。

, , ,

本日は、新宿区の南元町のT様のお宅から、島岡達三の花瓶を買取させて頂きました。

古めの箱に納められた、縄文象嵌の達三の作品でした。

「今日中に来れますか?」

どうしても今日中に片付けたい品物が有り、ガラクタかも知れないけれどという、何となくハスキーな女性の声に誘われて、四谷三丁目の先、津之守坂入口の信号を右折して、お目当てのT様のお宅へ。

お住いの売却の関係で急ぎの事情が発生したとのことでした。

私が着いたのは、夕方の5時ころ、狭い階段のお二階の薄暗い部屋に一塊のお荷物の山。

ガラクタなんて言うのはとんでもないお話で、古い桐箱に納められた花瓶がいくつか。

傷みは激しいものの、和本の山。

やはり痛んでいるものの、古いバッグたち。

その中の一つがこの花瓶でした。

島岡達三 縄文象嵌花瓶

島岡達三 縄文象嵌花瓶

T様は、荷物が無くなればよしとの事でしたが、思わぬお小遣いを手にして、夕闇の中で気持ち良く送って頂きました。

島岡達三の作品は多くの陶磁器の中でも根強い人気を保っております。

買入れ本舗では、東京都内近郊での、島岡達三をはじめとする、有名陶芸家の作品の買取に力を入れております。

 

 

新宿区牛込【贈答品】の買取。【毛布】、【肌掛け】【シーツ】に【タオル】。

,

新宿区牛込での買取

今日、私を迎えて下さったのは、顔中が年輪の様な、何とも年季の入った、和食屋の旦那様、W様でした。
場所は新宿の牛込。
お店をたたむので、店内の備品、食器等の、買取の御依頼でした。
とてもおしゃれなお店です。造作にもかなりの費用が掛けられたお店です。
お店をたたむ理由は、御自分の年齢のせいではなく、折からの、ちっとも上向かない景気に、苦汁の決断を下されたからだそうです。
店内を眺めさせて頂きました。

残念ながら、厨房機器備品、食器等は当店での買取はほぼ無理でした。
余りにも時間が経ち過ぎて。
最近の市中には製造1,2年から、2,3年の程度の良い厨房器具等が数多く流通しております。すぐに閉めてしまう店も多いのでは無いでしょうか。

良く磨かれた黒のカウンターの奥にはキープされた焼酎の瓶達。私の好きな芋だらけでした。

カウンターの上で語られた数々の物語。
カウンタ-を彩った数々の料理。

顔に刻まれた年輪に秘められた、ご主人様の悲喜こもごも。
25年ほど前の開店だそうです。途中楽しい景色にも出会ったそうです。

早稲田のキャンバスからは遠からず、周りには江戸川橋、神楽坂、間もなく訪れる桜の春には多くの人が足を運ぶ、歴史の古い牛込の街。

こちらで25年もお店をやって来られても、店をたたまなければならない、今の世の現実。

贈答品の買取

最後に店の奥から出されたのがこの贈答品の数々。

開店当初から何故かこういう物を沢山頂き、消費しきれなかったようです。
邪魔なので何とかしてほしいとの事。

まさか私も、ここで、毛布布団に出会うとは思いませんでしたが、一生懸命買わさせて頂きました。

支払の途中、わずかなお札を眺めながら、「私らには株がいくらだとか、金利が幾らだとかいうよりは、昔のように、お客がいっぱい来てくれるような景気が欲しいんだよねー」

私もまったく同感です。

私が好きだった、北大塚のタラちりの美味しい和食屋さんも最近店を閉めました。

行きたいお店が減って困っております。

どこからかかすかに聞こえる、景気の良い話とは裏腹に、最近ここにきて目にする、耳にする、余り景気の良くない話達。

株価の話

店のテレビでは、株価が15,000円を切ったとの報道をしてました。
株価?10,000円でも30,000円でもいいんです。
実態の景気が良ければ。

新宿牛込のW様、本日はお呼びいただき有難う御座いました。

 

東京,新宿,西落合の買取。【ラッパ型】【蓄音器】の買取。

, ,

最近の買取事例

最近、60過ぎの男性の方に良く呼ばれます。

殆どの方が、御両親の御逝去後の、お住まいの整理片付けです。

有る程度、御自分で整理なさった場合、そこに残されているのは、箪笥、本箱、介護のベッド、布団、人形、それと小さな仏壇とか。

何故か箪笥の中の着物、本箱の書籍類は空っぽになってます。

処分なさった経緯、売却で手にされた金額等の話を聞くたびに悲しくなります。

広告の上手な業者様が羨ましくなります。

悲しんでばかりはいられません。

残された物達の中に、私と出会いたい物が必ず有るはずという信念で、いつもの家探しが始まります。

新宿区西落合の買取

この度お邪魔した新宿区西落合のH様のお宅もまさしく、その通りの築50年は過ぎてる木造の2階建てのお宅でした。

出迎えて頂いたH様。

本当に長閑な人生を送られたであろう、穏やかで、愛想のとてもよろしい、60を超えたばかりに見える、丸顔の、とてもお元気そうな男性の方でした。

全て処分するので、何か買えるのが有ればお願いしたいとの事。
所謂、遺品の整理です。

不燃物だと仰る、食器の入った、段ボール箱から、スワロフスキーのガラスが5,6個。
ヘレンドのカップソーサーがワンセット、その他ノリタケオークラのお皿数点を助け出し、ベッドの脇のナイトテーブルの上で、埃のかぶった白い風呂敷の中から現れたのがこのラッパ型スピーカーの付いた蓄音器でした。

ラッパ型蓄音器の買取

取り説が有りました。
昭和62年頃のメイドインフランスの蓄音器でした。所謂復刻版です。
父上の物だそうです。H様には御不用の事。

ラッパ型蓄音器

ラッパ型蓄音器

この時期のご購入とすれば、多分、目の前のH様とほぼ同年齢でのこの商品のご購入かなと余分な事を思いながら、その当時の何と無く豊かで、のんびりした日本の情景と、これを手にしたH様のお父上のお姿などを、思い浮かべながら、大切に車に積み込み西落合を後にしました。

車のガラス越しに見えるいつもの哲学堂の桜達。
やがて訪れる今年の春に備え、残り少ない厳しい寒さを必死にこらえる姿。
私の好きな場面です。

店に戻り、ゼンマイを巻くと大きなスピーカーから懐かしい音色が流れました。
西落合のH様、有難う御座いました。

 

新宿区四谷での、【香炉】、【古伊万里】の買取。

, ,

昨日の、文京区本駒込のG様は、18年でした。
本日、新宿区の四谷2丁目でお会いした、私と同年輩に見える男性のK様は25年だという事です。頭が下がります。
ともに御両親を介護なさってるお時間の事です。
K様は私と同じ、母上だけとの事でした。
私とK様、しばし目と目を合わせて、どちらからとも無く、「何年生まれですか?」
2年私よりお若いとわかったK様、頭の先から、つま先まで、びっしりと詰まってました。
人生の重さと、時間の流れと、意地と自信と、それなりの疲れと。
こめかみの白さが何と無く私と似てます。然し、私よりはるかにたくましく見えました。
暫し、お互いの介護談義。
生きるも助けるも大変な世の中で認識の一致。
そんなK様のご依頼は、地下室に有る古い物を見て欲しいとの事でした。
私のチラシを目にして、何と無く整理をしたくなられたそうです。
階段を下りるとなんとなくひんやりとした地下室。

長い間物置で使われてたそうです。

裸電球に灯が灯りました。
時間がとまった世界に居た物たちが一斉に息を始めました。

古い火鉢、柱時計、花瓶、お椀、食器、座布団、日本人形などが、天井までぎっしりと積まれてました。
かわいそうな物がたくさん見えます。
幾ら眺めてもこれはと思われる物には出会えませんでした。残念ながら。

今日一日での整理は到底無理です。

取敢えず、今日、私に助けられたのが、写真の香炉とか、古伊万里の色絵の大鉢達でした。

この手の物達は、早く日の目を見せてあげねばなりません。

古伊万里の色絵大鉢

古伊万里の色絵大鉢

ややもすると、いつの日か、遠からず、世の中から忘れ去られるかもしれません。

古伊万里の色絵大鉢

古伊万里の色絵大鉢

今、日本の文化が、空気がそんな流れに変わってしまうような気がしてます。今日この頃。

 

新宿区での【長火鉢】の買取。

,

今年、61歳を迎える男性からの御依頼でした。
場所は新宿区、神楽坂とのことで訪ねたところ、早稲田通りと新目白との間の、一方通行、坂の多い、緑の少ない街並みの一角の、かなり古い木造のアパートの2階の一室でした。
綺麗に片付けられた畳の上で静かに私を待っててくれたのは、この長火鉢と、歳には見えない小太りの、頭の薄い、眼鏡をかけた、S様でした。

長火鉢の買取

長火鉢の買取

火鉢の上には、当店のチラシが一枚。
2年前の物でした。感謝致します。
国に帰るので一緒に連れて行こうと思ったが、どうしても邪魔なようなので、私に、買い取ってくれとの事でした。この長火鉢。
わけ有りで15年ほど前、東京に来た時、骨董市で買ったそうです。
値段を聞くと、びっくりでしたが、今の状況を説明申し上げ、私の買えるお値段を申し上げ、譲って頂きました。
正直、今ではそれほど欲しいアイテムでは有りません。S様もそんな感じです。
古い物ではありませんが、一部に唐木を使った、上品な一物でした。
部屋の中を物色させて頂きながら、支払いを済ませながらのいつもの世間談義です。
東京に来てから、いろんな仕事を見て来ましたが、結局、山口の田舎に帰り、親戚の畑を手伝うとの事でした。
いま、日本で、給料が上がったと思える人は人口の四分の一位で、残りの人たちはかなり厳しく、自分はそこから抜け出るのがきびいしいと自覚し、ほんとに歳をとってしまう前に、田舎に帰る事に決めたんだと仰ってました。
小説を書くのが夢だったらしいんですが、今回の芥川賞の結果を見て、田舎に帰る切符を買う気持ちになったんだと仰ってました。
私にも何とかわかる気がします。
お返しする言葉が見つかりません。
何とかこの火鉢を次の方にお届けしたいだけです。
狭い階段、15段も有り最後は曲がってました。何とか転げずに、秋晴れの新目白を後にしました。
当店のチラシ、大事にされれてた新宿区のS様有難う御座いました。
故郷でのご活躍、期待させて頂きます。

新宿区での【茶道具の買取】、【蒔絵の平棗】の買取。

,

一昔前と言うか、私達の子供の頃の今の時期の日暮れ時に似合うキーワードと言えば、麦わら帽子、虫取り網、青空、夕焼け、蝉の声、、、。
然し今日の日暮れ時はそうでは有りませんでした。
「お母さん。」
「なーに?」
「お日様にも夏休みってあるの?」
「何で?」
「だって最近全然見えないじゃん、お日様。」
「あのねー、誰にでも都合が有るの!」
「もうすぐ、休みが明けるから見ててごらん。」
「そうかなー?」
良く店の前を通る母子の、手にしたビニール傘の中から聞こえる会話です。

人は勝手な物で、太陽に力が無いと感ずると、頭も心も曇りがちになります。
今日は黙って、在庫をいじくる事にしました。
確か、暑さの厳しかったころ、新宿区の何方からか買い取って来た、茶道具の中から蒔絵の棗が出て来ました。
古い物ではありませんが輪島の、蒔絵の平棗です。

蒔絵の平棗

蒔絵の平棗

かなりしっかりした蒔絵の仕上がりです。
買うときにはかなりの金額です。
物によっては欲しがる人の多いアイテムです。
箱を開けながら、確か若い男性からの買取だったと思い出しました。
父の物だったので高く買って欲しいという事で、結構頑張って買取させて頂きました。
これから大切に、新しい嫁ぎ先を探させて頂きます。

横のテレビでは世界陸上との別れを告げてます。
人間離れした選手達の容姿、パワーにひと時の感動を味わいました。
女子走り高跳びの選手達の脚の長さには驚かされました。

一つの夏の終わりを感じます。
早くお日様の休みが明けて欲しい物です。