【東京都板橋区常盤台】解体現場で見つかった鉄瓶・香炉・水盤の買取事例|解体業者がさいたま営業所へ持ち込んだ古い道具たち
長い付き合いの解体業者T君からの一本の連絡
連絡をくれたのは、長年付き合いのある解体屋のT君。
「板橋の現場なんですけどね。ちょっと捨てる前に見てもらったほうがいい物がありまして。ぼくの好きな物なんです」
声は、いつも通り淡々と落ち着いています。
慌ててもいないし、
特別に構える様子もない。
「あんたが“好きそうな物”って言い方の時は、だいたい当たりなんだよなぁ。T君の場合は(笑)」
そう言うと、電話の向こうで、T君が少し笑いました。
「まあまあ(笑)……そう言われるだろうなと思ってましたよ」
このやり取りだけで、
今回の話の半分は済んだようなものです。
東京都板橋区常盤台の戸建て解体現場から出てきたもの
今回の品は、東京都板橋区常盤台にある戸建て住宅の解体現場で見つかったものだと聞きました。
家としての役目を終え、解体が進む中で、
最後まで残っていた物たちです。
解体現場というのは、家の履歴が、逆から現れてくる場所でもあります。
日常で使われていた物ほど早い段階で片付けられ、奥にしまわれていた物ほど最後に姿を見せる。
多くの場合、そうした物は、
そのまま処分されてしまいます。
電話口で「これは一回、持って行こうと思って」
T君は、現場を振り返るように言いました。
「現場で見つけた時、これは一回、持って行こうと思ったんですよ」
解体業者という仕事柄、
日々、膨大な量の物を扱っています。
その中で、「一度、残そう」と判断される物は、
決して多くはありません。
「ぶっちゃけ、また変なの拾ってきたって言われるかもしれないけど。近いうちに持っていきますから」
「慣れてますからね、その辺は。待ってますよ。」
そう返すと、
T君は、また少し笑いました。
さいたま営業所に持ち込まれた鉄瓶・香炉・水盤
数日後、T君は、当店のさいたま営業所まで、
いくつかの品を持ち込んでくれました。
龍紋堂の鉄瓶。
唐金の香炉。
銅の水盤。
いずれも、いわゆる骨董品や古美術品と、きれいに言い切れる類のものではないかもしれません。

けれど、
古い物であること。
きちんと作られていること。
そして、長く使われてきた痕跡が残っていること。

その三つは、はっきりと揃っていました。

「正直、値段が付くかどうかより、捨てるのが惜しかったんですよね」
「分かります。そういう理由で来る物のほうがだいたい、面白いですから」
「でしょう?」
この一言で、
話は十分でした。
古い道具を買い取る理由
当店は、作家名や来歴がはっきりした物だけを扱っているわけではありません。
市場での評価が高いかどうかよりも、どう使われ、どう残ってきたか。
そこを見るようにしています。
「骨董ってほどじゃないかもしれませんけど」
T君が言います。
「ええ。でも、こういう物が好きで、この仕事を続けてるようなもんですから」
「ですよね。それじゃなきゃ、長くはやれないですよ」
そんなやり取りをしながら、
一つずつ状態を確認していきました。
長年の付き合いだからこそ確実な金額で査定・買取
査定は、
状態と相場を見ながら、
いつも通りに。
大きな駆け引きはありません。
「また、何か出たら連絡しますよ」
「ええ、どうぞ。拾いすぎない程度に」
「いやいや。それはちょっと無理ですね(笑)」
短いやり取りですが、長年の積み重ねがないと、出てこない言葉です。
解体現場から残るもの
解体現場は、物にとって、
いちばん厳しい場所かもしれません。
けれど、誰かが一度立ち止まって、
「これは違うな」と思う。
その感覚がある限り、物の行き先は、簡単には決まりません。
鉄瓶も、香炉も、水盤も、ただ古いだけではありません。使われてきた時間が、そのまま形として残っています。
「ホント捨てなくてよかったですよ」
帰り際に、T君が、ぽつりと言いました。
「ええ。それだけで、十分です」
そういうやり取りができるうちは、この仕事は、まだ続けていていいのだろうと思います。











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