東京,新宿,西落合の買取。【ラッパ型】【蓄音器】の買取。
最近の買取事例
最近、60過ぎの男性の方に良く呼ばれます。
殆どの方が、御両親の御逝去後の、お住まいの整理片付けです。
有る程度、御自分で整理なさった場合、そこに残されているのは、箪笥、本箱、介護のベッド、布団、人形、それと小さな仏壇とか。
何故か箪笥の中の着物、本箱の書籍類は空っぽになってます。
処分なさった経緯、売却で手にされた金額等の話を聞くたびに悲しくなります。
広告の上手な業者様が羨ましくなります。
悲しんでばかりはいられません。
残された物達の中に、私と出会いたい物が必ず有るはずという信念で、いつもの家探しが始まります。
新宿区西落合の買取
この度お邪魔した新宿区西落合のH様のお宅もまさしく、その通りの築50年は過ぎてる木造の2階建てのお宅でした。
出迎えて頂いたH様。
本当に長閑な人生を送られたであろう、穏やかで、愛想のとてもよろしい、60を超えたばかりに見える、丸顔の、とてもお元気そうな男性の方でした。
全て処分するので、何か買えるのが有ればお願いしたいとの事。
所謂、遺品の整理です。
不燃物だと仰る、食器の入った、段ボール箱から、スワロフスキーのガラスが5,6個。
ヘレンドのカップソーサーがワンセット、その他ノリタケ、オークラのお皿数点を助け出し、ベッドの脇のナイトテーブルの上で、埃のかぶった白い風呂敷の中から現れたのがこのラッパ型スピーカーの付いた蓄音器でした。
ラッパ型蓄音器の買取
取り説が有りました。
昭和62年頃のメイドインフランスの蓄音器でした。所謂復刻版です。
父上の物だそうです。H様には御不用の事。
この時期のご購入とすれば、多分、目の前のH様とほぼ同年齢でのこの商品のご購入かなと余分な事を思いながら、その当時の何と無く豊かで、のんびりした日本の情景と、これを手にしたH様のお父上のお姿などを、思い浮かべながら、大切に車に積み込み西落合を後にしました。
車のガラス越しに見えるいつもの哲学堂の桜達。
やがて訪れる今年の春に備え、残り少ない厳しい寒さを必死にこらえる姿。
私の好きな場面です。
店に戻り、ゼンマイを巻くと大きなスピーカーから懐かしい音色が流れました。
西落合のH様、有難う御座いました。