投稿

渋谷区西原で古銭の買取。【鳳凰の百円硬貨】、【オリンピック千円硬貨】

, ,

「私って幾つに見えます?」

沸騰したポットのお湯で、萩のお茶碗にお茶を注ぎながら、今日のお客様、Y様が、突然私に尋ねました。
茶ダンスの中の銀色の急須に見とれていた私は、一瞬、びっくりして、Y様の御顔を見返し、目と目が合いました。
今年一番寒そうな11月2日の雨の中、渋谷区西原のとても静かな、かなり古い建物にお住まいの、Y様に呼ばれました。
この界隈、とても好きな所です。静かさが好きです。
新しい建物の中に、古さをこめた家々がまばらに点在してます。
今日の冷たい雨、西原の静かさを再認識いたしました。

要件を伺いました。
建物を売却処分なさるそうです。
近いうち。
建物は叔母さまの物だったそうです。
それ以上詳しい事は私達は関知致しません。

古い家に住んでる自分がどう見えるのか私に確認したいそうなんです。
Y様。褐色の肌と黒い髪、十分お若い女性です。

これは私の業務外ですが、Y様の目元の可愛さに、私もついガードが甘くなり、「35,6才ですか?」

「私、45なのっ!」
こんな感じの楽しいやり取りが有りました。
本日の渋谷区西原のY様のお宅。
御茶をお替わりさせていただきました。

然し私が買える物は殆ど有りませんでした。

家具は古すぎて痛みがひどすぎます。

古くて良い物は既に叔母さまが処分なさったとの事。

やっと見つけたのがこの硬貨達。

先程の茶ダンスの引き出しの奥で私を待っててくれました。

鳳凰の百円硬貨とオリンピックの千円硬貨です。

他にも有りましたが取敢えず私が欲しいのはこれだけでした。

額面より多少プラスの数字で気持ち良く頂いてまいりました。

私の周りに、この手の物を欲しがる仲間が居るのです。

然し、出来ればこういう物たちは早めに手放して処分なさった方がよろしいかと思います。

今後の値上がり等は当分、望めません。

何故か私を呼んで頂いた渋谷区西原の、素敵なY様、本日はありがとうございました。

 

鬼怒川が その名の通り 牙をむき

, ,

昼過ぎの雨の甲州街道沿いの、渋谷区幡ヶ谷、余り良い思い出の無いところです。
呼んで頂いた、M様、着物と骨董品が有るという事で、冷たい雨の中、階段で2階のお部屋にお邪魔をし、思った通りの着物、焼物を前にして、今日この頃、買取の難しくなった物達の説明を始めました。
中々、うんと言ってくれません。引越されて不用な物を処分したいと、次から次へと、私には不要な物ばかり、奥から出て来ます。
私の頭は先程から、仕方なく路上に停めた車を気にしてます。
ミンクの毛皮が出たのを機会に、「ちょっと車見て来ます。」
冷たく降る雨を通して見える、私のフロントグラスに貼られた無情の黄色いステッカー。久しぶりにやられました。ほんの一分違いでした。
お部屋に戻り、すっかりやる気の無い私に、M様、「これ買えなかったらあげるわよ。」と頂いたのが此の琉球ガラスのロックグラス。
有りがたく頂く事にしました。
ちょうどグラスを割ったばかりです。
何と無く買いたくないミンク、焼物にお金を払い、琉球グラスを抱え雨に打たれながら、車に戻り、エンジンを掛けテレビの画面を見ました。
時間はちょうど午後の2時。
鬼怒川の堤防が決壊してました。
何処を回しても同じ画面。
暫くは、目の前の、そこいらのドラマをしのぐ、自然の猛威から目を離せんでした。無情に流れる家屋に車。必死に縋る人の影。

先程嘆いた、足元に転がる、駐禁の黄色いステッカー。
先程の憤りは消えてました。自分の被害の微細さに。

昼間頂いた琉球ガラスで焼酎のロックを飲んでます。

琉球ガラスで飲む芋焼酎

琉球ガラスで飲む芋焼酎

テレビには今日の午後の情景が流れてます。
あの暑かった夏からひと月も経たぬうちに、目の前に広がる暗い画面。
この頃の様々な自然の異変に思いが行きます。
人間と自然の力比べを見ているようで。

今日の一句

鬼怒川が
その名の通り
牙をむき

お粗末でした。

 

渋谷区千駄ヶ谷で、【茶道具】の買取です。

, ,

緑、黄色、赤の混じった、琉球ガラスで出された麦茶、一杯口にすると、喉に心地よい涼しさが流れました。
「W様は、沖縄の方ですか?」
思わず尋ねてしまいました。
「私はねー、茨城なのよ。」
「えーっ、私も茨城なんですよ。」
ひとつのガラスのコップから思わず、ふるさと談義が始まり、お互いの年齢の話まで、話が広がり、私の印象通り、W様が私より、かなりお若い方というところで話も収まり、汗も収まり、いよいよ本題の、茶道具の買取に入る事に。
玄関に掛っていた、カシニョールとブラジリエのリトグラフは残念ながら、価格が折り合いませんでした。
私も正直、今、積極的に欲しがるものでは無い事を丁寧に申し上げ御理解を頂きました。
本題の茶道具も残念ながら、高額な価格を提示できる物ではありませんでした。茶碗、釜等で、約10点ほど。
暫くは熱心にお稽古をなさったとの事、目ぼしい物は一つ二つと人の手に亘り、今はこれしかないと、返って恐縮がられてしまいました。

大と小の茶入れが気に入りました。

大きな備前の茶壺

大きな備前の茶壺

小さくて可愛い棗型の茶入れ

小さくて可愛い棗型の茶入れ

お年はそれほどでもないのに何と無く身の回りの物を大切に整理を始められるような気配が見えて、私も何と無く、目いっぱいのお値段で、買い取る事になりました。
次の整理では、着物と、アクセサリーが出てくるそうです。楽しみです。
神宮の森に近い、渋谷区千駄ヶ谷の、お上品な奥様からの買取でした。
冷たいお茶を何倍も頂きまして、有難う御座いました。