古い映画のパンフレット200枚との出会い|東京都千代田区一町番にて映画カタログの買取
千代田区一番町にて不用品の片付け依頼
久々の一番町でした。
都内のど真ん中に位置する場所ながら、なんとなく喧騒から離れた感じ。
私の好きな場所のひとつです。
そして、ここ数日の真冬を思わせる陽気からちょっとだけ春の気配。
そう感じたのは目の前に広がる千鳥ヶ淵公園を眺めてです。
その先にある宮内庁を囲む木々が、なんとなく春の佇まいになりかけてるそんな感じがしました。
木造の戸建てお住いからのお引越し
今日お会いしました一番町のY様。
なんと言ったらいんでしょう、一言でいうとお若い。
それに尽きます。
そんな気さくな奥様、何と今年で77歳の”喜寿”とのこと。
そのお祝いを、先月、品川プリンスホテルで息子夫婦が主催し、親戚一同で祝ったそうなんです。
今回はその息子様から連絡があり、お母さまの引っ越し前の整理・片付けをお願いしたいとご依頼を頂戴しました。
その外観から推測するに、築50年以上は過ぎた2階建てのお住いからのお引越しです。
ファーストコンタクトは誰でも牽制するもんですが、奥様は非常に陽気で、なんとも気楽に一階から三階まで案内頂きました。
事前に仕分けされた不用品
中に入って驚いたのは、殆どの品物が仕分けされていたことです。
重いものもあったので、お一人でやられたんですか、と聞いてみると、
「息子夫婦に手伝ってもらったの」
とのこと。
几帳面さがにじみ出ている仕分け方で、わたしもちょっとびっくりです。
そんな中、もし私の方で評価できる物が有れば、どうぞ御自由に、そんな感じに見受けられます。
まずは一階の駐車場に無造作に積まれた段ボールの箱とビニールのごみ袋。
これはどうしますか?と聞くと、
「それは全部ごみなの。」
実はこの手の段ボールには意外な出会いがあるときがあるんです。ちょっとの期待を込めて中を拝見すると、ホントにゴミでした(笑)
一瞬拍子抜けし、本日の空模様とおなじようなどんよりとしたムードに。
そのような流れで、お住いの1階に移動し、更に物色させて頂きました。
しかし、期待とは裏腹に良い出会いがありませんでした。
その一回ののソファの上には、中古のブランドバッグとか古い香水達。
しかし、私好みのものがありません。
古い映画パンフレットとの出会い
ちょっと下を向いちゃうような雰囲気の中、2階に移動したところ、とある部屋の窓側においてある重そうな段ボール箱が2つ。
期待せず、覗き込んでみると、明るい笑みを浮かべた女性がコチラを見てます。
ん、高峰秀子?
それは映画「二十四の瞳」の古い映画パンフレットでした。
そのほかにも、原節子や上原謙が出演していた映画「山の音」など、延べ200枚はあろうかというパンフレット。
ここにきて私のテンションもグッ上がったのは言うまでもありません。
野球で言うと9回2死満塁で、代打サヨナラホームランのような(笑)
1980年以前の映画のパンフレットがごっそりと収められてました。
ちなみに映画パンフレットっていくつの時代にもあるものなんですけど、映画カタログの中でも、ユーザを満足させるほどのものはごくわずか。
但し、1960年~1980年の映画であれば話は別なんです。
私と同年代くらいのコレクターであれば、すぐにでも欲しいという方もいますから。
こちらの殆どが、奥様の父上の残されたものだそうで、暇があれば映画を回るのが趣味だったそうです。
すると奥様が
「これゴミでしょ?」
なんと、木村さんが来なかったら捨てていたと奥様。
このパンフレットの山、私の好きな映画もあったりして、本来の評価よりちょっと高めに引き取らせて頂くことになりました。
この後Y様は、引っ越されて、逗子に移られるんだそうです。
「息子と一緒に暮らすんですよ」
長年住み慣れた寂しさを感じさせない、ちょっと子供のような無邪気な笑顔。
全ての作業が終わったら、海辺でゆっくりとお好きな本をお読みになるんだそうです。
昨今のAIやら仮想通貨やら、時代の大きなうねりがある中、あえてアナログなスタイルを貫く奥様、その生きざまを羨ましく思います。
「ご縁があたら逗子にも」
そんな言葉を頂き、Y様のお住いを後にしました。
逗子でも、奥様らしく健やかに、そして息子様夫婦と楽しく過ごされて下さい。
本日はお呼び頂き、ありがとうございました。