東京都港区の買取、【几帳】の買取。
例えば、私の様な存在を何と呼べばと、検索して見ました。
浅学非才、無学無才、、、
まさしく、今日は、身を以てその言葉を実感致しました。
二日前のスーパームーンの置き土産の様な、爽やかな秋の空と、青い風のもと、私は今日の午後、港区のとある高級住宅街の中の、とある高級住宅の門の前にいました。
時たま有る経験です。
足のすくみと胸の高まり。
そこで私が手に入れた物が写真の物でした。
結局、私が頂けたのはこれだけでした。
当然です。
ご当主はこの品を私に見せながら、いくらの品定めをするのか試されたと思います。
古手の暖簾にしか見えない私の返答を見て、決着は即下りました。
廊下の奥に見えるお宝類には、結局出会う事は出来ませんでした。
“暖簾”を小脇に抱える私の背中で無情に閉まる門の音。
もう取り返しは着きません。
お店に戻り調べました。
これは几帳だったのです。
浅学無学の私には、大変勉強になりました。
几帳面の語源の元、几帳、初めて目にする私を、もう一人の私が冷たく眺めてます。
目の前の几帳、そこに造られた細かな模様には、丸く碧い月の美しさにも劣らぬ、歴史の流れが刻まれてます。
眺めれば眺めるほど、刻まれた模様の奥に潜む、時の流に思いが行きます。
何故か、私にお声をかけて下さいました港区のN様、本日は大変有難う御座いました。
今日で長月の九月が終わります。
私達の商売、月(つき)は大変大きな役割を果たします。
明日からは十月神無月。
どんな月に出会えるやら。