嵐の横横、風の鎌倉、怒りの海辺、ハズレの一日
嵐の横横
たまにはハズレも良いもんです。
豆台風か春の嵐か、まるで、洗車機の中を突っ走っているような、今朝の、横横道路。
横風にハンドルを取られながら、やっとの事で朝比奈インターを降りて、お目当ての鎌倉の一角へ。
何日か前からの、今日のご指定でした。
洋風料理店の改装で、使えるような食器小物その他、買い取れるものがあるかしら?と言うご依頼でした。
迎えて下さいましたのは、まさしく、私よりは先輩の男性の方でした。
これからお店の改装と言うことで私も内心一瞬、驚き、感心させられましたが、実際は、息子様のプロジェクトとの事でした。
何と無く安心しながら店内を物色。
残念ながら、再び、世に出すには厳しいものばかりです。
厨房器具の中に数点、処分してしまうには惜しい物がありましたが、それはご近所の業者様を探されたらと言う事で、私は天井から下がった可愛い火屋の照明を一つ頂いて、お店を後にしました。
何となく残念ですがよくある事です。
風の鎌倉
あの風の横横道路にはまだ乗りたくない気持ちと、時計を見るとちょうど昼。スマホのマップで見ると、鶴岡八幡宮が直ぐではありませんか?
最後にいつ来たかは分かりません。
八幡宮に続く、可愛い、小町通りを歩いてみました。
あいにくのお天気で、普段の日曜の半分以下だそうでした。
しかし私の目には、沢山の外国人やら、様々な老若男女の姿が目に映ります。
八幡宮は流鏑馬とかで、歩くのは困難そう。
久しぶりに出会えた美しい自然にさよならして、時間を気にしながらも、車は海岸の方に向かってます。
何年かぶりの由比ヶ浜は、まるで、怒りの海でした。
風でドアを開けられません。
怒りの海をカメラに収めようとやっとの事で表に立つと、顔に当たる砂の痛さ。
目を開けて入られません。
やっとの事で怒れる空と風と波を、何時ものEOSに収めたつもりで、今日の鎌倉行路は終わりにしました。
帰ってからの報道で知りました。
彼方此方での今日の空の荒れ模様を。
ハンドルを風に取られながら、ワイパーの隙間から見える、流れゆく灰色の雲。
確かに、今日の空と風は怒ってました。何かに。
最後にカメラの画像を確認しようとしたら、カードを入れ忘れてました。
荒れた海が空が、風が、何も写っていませんでした。
今日は、全てがハズレでした。
然し、心を鎮めて眠ることにしました。
今日は。
このくらいのハズレは、最近では幸せの一つのような気がします。