台東区入谷での[石版画][リトグラフ]の買取。[織田一磨]の石版画集。
織田一磨の石版画集
丁度、100年前の上野広小路の街並みの様子に見とれていた時、
例の北大塚の85歳のS様のお出ましでした。自転車で。
今日は偶々、品物の整理の日です。
先だって台東区谷中のS様から頂いた品物の一つ、 織田一磨の石版画集の中に、面白い絵柄を見つけました。
丁度100年位前の東京と大阪の情景が描かれてました。
100年前の上野広小路
私が一枚の作品を指差して、「これは昔の上野広小路の様子!」
私の返答にS様も、珍しそうに懐かしそうに、 眼鏡の奥の目を丸くして見入って下さいました。
「私は、絵は良く分からないけど、結構面白いねー」
40点の作品をめくると、今とはかなり様子の違う、東京、 大阪の風景が現れました。
43年前に発行された作品集です。当時も多分、 とても楽しい作品集だったのではと思います。
大阪道頓堀の作品、私は行った事は無いと思いますが、 好きな人に見せて上げたくなります。
100年の時代の流れを教えてくれる、 とても楽しく美しい織田一磨の作品集でした。
何枚か一緒に目を通された85歳のS様も御満足のご様子。
最後に出た言葉は、何時もと一緒。
「何と無く、昔の方が良かったね〜」
私も頷くしかありません。
「ところで、其処の市場、辞めないみたいじゃない⁈」
そうなんです。
近くの生鮮市場、一時、廃業の方向が一転、継続に変わりました。
多くの利用者の方等の直訴で、方向転換になったようです。
小判鮫の様な私にも一先ずは良い知らせでした。
前回は、閉めると聞いて寂しそうに帰られたS様、 今日はうちの店で、源右衛門の飯碗を買って下さり、帰り際の 自転車姿に元気が見えました。
「今日は暖かくて助かるよ。また来るね〜」
お待ちしております。S様。