台東区での油絵の買取、【山之井芳朗の油絵】

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此のところ何と無く目にしたり、耳に入る言葉、紅葉、渡り鳥、ノーベル賞。
今日のテレビは専ら北の台風の話。
北からの冷たい風の中、今日も北大塚のS様がお店に遊びに来てくださいました。
85歳の自転車のお母様です。
最低、1時間は世間話です。お帰りなるまで2時間くらい、店で遊んでくださいます。
ついでに「何か新しいの、入ったの?」と、必ず何かを仕入れてくださいます。
今日は床に置いてある油絵をご覧になって、「これはいい絵だねー、だけどあたしゃ、飾るところが無いのよ。」
その通りです。この絵も昨日、「もう飾るところが無くなっちゃって、、、」と仰る、台東区東上野のお客様から譲って頂いたばかりの作品です。
山之井芳朗作の6号の油絵です。
私も感じの良い作品だと思います。
そこそこの評価の作家さんです。
「お母さん、これ、どこの風景かわかる?」
「あたしにゃわかるわけないでしょっ!」
「これ、野辺山の秋なんですよ」
「えーっ、じゃ、あたしの田舎の近くじゃない!!!じゃ此の山は八ヶ岳なの??」
以前私は、田舎が長野だということを聞いてました。
「そーう、私も若くて、場所が有れば、飾りたいねー」
ひとしきり、秋の風景の作品に眺め行った後、「やっぱり諦めるわっ」
なんとなくさびしげな一言。

山之井芳朗の作品

山之井芳朗の作品

その代り、段ボールひと箱に店で買いこんだ、なんだらかんだらを詰め込んで、後ろの荷台にひもで括り付け、自転車でお元気にお帰りになられました。
帰り際、金色の眼鏡の奥にきらりと光った物、太陽の反射か、それとも。
無事に帰られ、又の出会いをお待ち致します。
自転車の影も、すぐに長くなります。

お帰りになる85歳

お帰りになる85歳

今年の秋の、私のお店での一ページでした。