【東京都板橋区向原】介護と向き合いながら進めた築40年空き家の整理|娘さんご夫婦からのご依頼による不用品片付け事例
覚悟はしていたけれど、やっぱり“なかなか”だった玄関先
板橋区向原。
築40年以上の木造二階建て。
ご両親が亡くなられてから、五年以上空き家になっていた一軒家でした。
「……正直、どこから手を付けたらいいか分からなくて」
最初にそう話してくれたのは、娘さん。
横ではご主人が、うんうんと静かに頷いています。
ご主人は要介護のご状況。
空き家の整理どころではない日々だったことは、もはや言葉にしなくても伝わってきました。
玄関を開けると、
長年動いていなかった家特有の、少し重たい空気。

「なるほど。これは……なかなかですなぁ」
と、思わず口にすると、
「そうですよね。私たちも、開けるたびに見なかったことにしてました」
娘さんが苦笑いされてます。
生活がそのまま残っていた部屋と、一週間の不用品片付け
洋服、布団、家具、家電、書籍。
生活が、丸ごとそのまま5年間止まっている感じでした。

リビングに積まれた衣類を前にして、
「これ、全部お母さまのですか?」
と私が聞くと、
「たぶん……はい。でも、父のも混ざってるかもしれません」
「じゃあもう、混ざったままがある意味で“正解”だなぁ」
そう言うと、少しだけ場の空気が緩みました。
作業は当然ながら一日では終わりません。
最終的には二トン車八台分。
トータルで一週間かけての片付け、整理になりました。
価値の有無より、どう扱うかという話
途中、押し入れから出てきた茶道具を見て、
「これは、捨てちゃダメなやつですか?」
「ええ、これはちゃんと見た方がいいですね」
「良かった……なんか直感で“怒られそう”って思ってました」
その一言で、現場に小さな笑いが生まれます。
すべてが価値のある物ではありません。
でも、価値がないからといって、雑に扱っていい物でもありません。
一つひとつ確認しながら、評価できる陶磁器や食器は分け、それ以外は丁寧に片付けていきました。
日を追うごとに、床が見え、部屋の奥まで光が入るようになります。
久しぶりに見た床と、少し軽くなった気持ち
最終日。
何もなくなった部屋を前に、
娘さんがしばらく無言で立っていました。

「……広いですね」
「ですね。最初は、こんなに床あったっけって思いましたけど」
そう返すと、
「ほんとですね。床、久しぶりに見ました」
と、少し笑ってくれました。

最後に、
「正直、もっと大変な気持ちになると思ってました」と娘さん。
「でも、ちゃんと終わると、“終わらせてよかった”って思えますね」とご主人。
その言葉をお二人から聞いて、
こちらも内心、ホッとしました。
片付けは、物を減らす作業ですが、同時に、気持ちを整理する作業でもあります。
今回の現場は、介護と向き合いながら、家族の時間に一区切りをつけるための整理でした。
二トン車八台分と、焼き鳥屋での反省会
帰り際、「これで、ようやく次のことを考えられそうです」
そう言われた一言が、何よりの“買取価格”だった気がします。
打ち上げは、
派手なものではありません。
いつものように行きつけの焼き鳥屋で一緒に汗を流したスタッフと軽く一杯。
「いやぁ~今週は、よく運びましたね!」
「だって八台分だからなぁ(笑)……」
スタッフとそんな会話をしながら、
1週間の振り返り。
心地よい疲れの中、それぞれが黙ってグラスを傾けます。
派手な達成感はありません。
でも、確かに「やり切ったな」と思える静けさがありました。
あの一軒家も、
あのご家族も、
そして私たちも。
それぞれが、
次の一歩に進む準備が整った。
そんな一週間でした。














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