港区浜松町での【骨董品の買取】。【蒔絵の硯箱】でした。

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今日は日本茶の温かさの有難味を味わせてくれた今年の暮れの初めての日でした。

朝から何と無く動きたくない、空は暗く風は冷たく、ほほには雨が落ちる、そんな月末の木曜日。

午後一番で、港区浜松町のN様に呼ばれてました。

昨日夕方のお電話のお声から何と無く感じるほのかな手ごたえ。体に鞭打つしか有りません。

銀座から品川、川崎、横浜に向かう、第一京浜沿いの、歴史を感じる、重厚な雰囲気の集合住宅の10階の一部屋に呼ばれました。

いつも苦労するのは車の留め場所。

値段を気にしながらやっとのことで一か所探し当て、お目当てのN様宅へ。

オートロックが有りません。

かなり歴史のある建物です。

玄関を開けて、御挨拶をし、お部屋をのぞくとかなり、古い品々が目に入りました。

80歳前後かと思われるN様、そのN様のおじい様が残されたものだそうです。

古さがわかります。こういう手合いが東京にまだ有る事が驚きであり、喜びです。

古い切手、絵葉書、古銭、茶道具などの中で私が最も高値を付けたのがこの硯箱でした。

龍の絵の硯箱

龍の絵の硯箱

虎の絵の硯箱

虎の絵の硯箱

蒔絵で描かれた龍と虎の絵がかなりのインパクトでした。

お孫さまが気に入ってて、手放したく無いと仰るのを必死のお願いで買取させて頂きました。

勿論、お孫さまが、うんと言って下さるようなお値段で。

支払を終え、荷物を運び終えても今日の天気はかなりの物でした。

いつもの汗が出ないんです。

最後に出された緑のお茶の温かさと、美味しさ。幸せでした。有難う御座いました。

知らぬ間に北の方から、白い便りの届く季節になってました。

豊島区西池袋で、銀製品の買取。【銀の急須】を買いました。

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「私の息子が見つけたみたいなの。貴方のお店。」

「どうして私を呼んでくれたんですか?」

段ボールの中の食器をまさぐりながらの、私の問いに答えてくれた、若奥様の御答えでした。

店から車で5分足らず、豊島区西池袋の、ビルの5階の一つのお部屋の中でのお話です。

最初は9階のお部屋に呼ばれ、次は、8階のお部屋の前で待たされ、最後に連れて来られたのが5階のこのお部屋でした。

私達は、手ごたえを大事にします。

まずはお電話での手ごたえです。

おおよそは電話でのやり取りで察しがつきます。

後は、今日の仕事がうまくいくかどうかは、住所、お住まい、玄関、出迎えてくれた方、行くまでの道のりとか、色々、験を担いだり、色々想像したり、考えたり、感じたりしながら、思いを巡らせます。

今日のH様は、素敵な奥様でした。

何と無く、お義父様の品物の整理を任されているみたいです。勿論、元気なお義父様の。

このお部屋にはお義父様の品物が置かれていて、それを息子様である、御主人に、その整理を任されているようで。

奥様は全てを素早く整理なさりたいにも、色々、葛藤が有るようで。

こういう場合、私の目がいくら欲しがってもうかつには欲しがらないようにしてます。

後からあれは手放したくないとか、返してほしいとか、いろいろなケースが想像されます。

状況の確認が終わりました。奥様がどうなさりたいかもわかりました。幸い私の店からはすぐ近くです。何回かお邪魔するのは私は一向にかまいません。

取敢えず今日は、押し入れの隅に静かにたたずんでいた銀の急須をおひとつ、頂いて帰りました。

程良く黒ずんだ銀急須

程良く黒ずんだ銀急須

もしこれでお義父様のOKが出れば、その横に有った、硯箱とか、古い写真機とか、掛軸とかもお話が進むかもしれません。全てが相当長く置かれていた物たちです。

不用になった、食器や衣類等は、出来るだけ引き揚げました。格安処分です。
知らぬうちに私の体は又、汗だらけでした。

近いうち又、お顔を拝見できるお約束をし、手ごたえを大事にしながら、西池袋を後にしました。

何と無く息子様に感謝です。有難う御座いました。

港区西麻布の買取、【オールドグッチ】のバッグを買いました。

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この頃良く出会う二人連れ。

多分お母様と、その息子様。

最近、このカップリングで呼ばれる事がすくなくありません。

息子さんがうちの店を探し出しては、お母さんが呼んで下さる。

ここのところそういう事例が続いてます。

今日お呼ばれした港区西麻布のK様もそうでした。

息子様は40歳前後、お母様はそれに見合った、人生経験豊かそうな、お元気なお母様。

主にお父上の残された物を買わせて頂きました。

当時、人気が有り、今ではさほどではない、備前焼、九谷焼、有田の花瓶が主で、正直、思ったほどのお値段が出せませんでした。後は中国のお土産の掛軸が5点ほど。

お母さんが良ければ、私は構わないとの息子様の一言で商談は成立しました。

このパターンも最近多いパターンです。

私が喜んだのは、もう何かありませんかと言う事で、お母様が出して下さった、グッチのバッグです。

オールドグッチの、歴史が感じられる、結構綺麗な品物でした。

とてもきれいだったオールドグッチ

とてもきれいだったオールドグッチ

矢張り、お母様が宜しければ、私は構わないと仰る息子様のお言葉で、私の希望の金額で、頂いてまいりました。

古くて、もう使う事は無いと思っていたバッグが売れる事になり、お二人に喜んで頂きました。

仲の良さと言うか、とても安心感のある、西麻布の母子様でした。

お声を掛けて頂き、ありがとうございました。

 

 

川崎氏多摩区での買取。リオサンバとの出会い。

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台東区にお住まいのN様からのご依頼でした。

目的の場所は川崎市多摩区。

読売ランドが一番近い駅だそうです。私の店から40分ほどで着きました。

外観からお部屋の中まで、40年分の歴史と生活の跡がたっぷりと詰まった立派なお屋敷でした。

建て替えのための整理でお部屋に残された物の買取をお願いされました。

人が住まなくなってしばらくたってます。

過去のぬくもり、思いなどを丁寧に包みながら段ボールの箱が膨れてゆきます。

かなりの品物を頂きました。

掛軸、絵画、茶道具、着物、昭和の家具、ランプたち。
一度には積みきれずもう一度来なくてはなりません。

取敢えず私向きの品物が詰まった段ボール箱を10箱以上車に積むことに。

往生しました。

道路から玄関まで12段の立派な階段。更に二階までの階段。

私の肉体からは「ご主人様ご勘弁を!」の泣き声が聞こえます。

物の虜の私には聞こえません。

階段の降り口のバラの木の棘がしょっちゅう背中を引っ張ります。

何回か階段を滑りそうになりました。

私の額の余りの汗に奥様が冷たいサイダーを出して下さいました。

作業の後、庭を見せて頂きました。

綺麗なバラと椿が咲いてました。

建替えで無くなるそうです。

私は薔薇の名前はわかりません。

リオサンバ、ヘンリーフォンダ、アンネフランクの名のバラに出会えました。

リオサンバ

リオサンバ

アンネフランク

アンネフランク

 

 

先程の階段でのつらい上り下りを忘れました。

最後に椿の小さな鉢を助手席に乗せて素敵な川崎の町を後にしました。

 

 

新宿区四谷での、【香炉】、【古伊万里】の買取。

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昨日の、文京区本駒込のG様は、18年でした。
本日、新宿区の四谷2丁目でお会いした、私と同年輩に見える男性のK様は25年だという事です。頭が下がります。
ともに御両親を介護なさってるお時間の事です。
K様は私と同じ、母上だけとの事でした。
私とK様、しばし目と目を合わせて、どちらからとも無く、「何年生まれですか?」
2年私よりお若いとわかったK様、頭の先から、つま先まで、びっしりと詰まってました。
人生の重さと、時間の流れと、意地と自信と、それなりの疲れと。
こめかみの白さが何と無く私と似てます。然し、私よりはるかにたくましく見えました。
暫し、お互いの介護談義。
生きるも助けるも大変な世の中で認識の一致。
そんなK様のご依頼は、地下室に有る古い物を見て欲しいとの事でした。
私のチラシを目にして、何と無く整理をしたくなられたそうです。
階段を下りるとなんとなくひんやりとした地下室。

長い間物置で使われてたそうです。

裸電球に灯が灯りました。
時間がとまった世界に居た物たちが一斉に息を始めました。

古い火鉢、柱時計、花瓶、お椀、食器、座布団、日本人形などが、天井までぎっしりと積まれてました。
かわいそうな物がたくさん見えます。
幾ら眺めてもこれはと思われる物には出会えませんでした。残念ながら。

今日一日での整理は到底無理です。

取敢えず、今日、私に助けられたのが、写真の香炉とか、古伊万里の色絵の大鉢達でした。

この手の物達は、早く日の目を見せてあげねばなりません。

古伊万里の色絵大鉢

古伊万里の色絵大鉢

ややもすると、いつの日か、遠からず、世の中から忘れ去られるかもしれません。

古伊万里の色絵大鉢

古伊万里の色絵大鉢

今、日本の文化が、空気がそんな流れに変わってしまうような気がしてます。今日この頃。

 

豊島区長崎で骨董品の買取。【掛軸】と【長火鉢】。

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店の近所から、「骨董品買って下さい。」

女性のお客様からのお電話でした。

場所はすぐ近く、豊島区の長崎2丁目。

出されたのが写真の掛軸と長火鉢。

これらは最近は骨董品と呼ばれる事が少なくなりました。

最近は行き場の無い掛軸が増えてます。

長火鉢も行き場がせまくなってます。

長火鉢の買取

長火鉢の買取

欲しい人が少なくなってます。

暮が近いので、家の中を整理してたら物置から出てきたそうです。

「もう何か無いんですか?」

「昔はいっぱいあったんだけど、バブルがはじけた頃、うちの人が全部処分しちゃったの。」

大分昔の話になりました。

お歳は未だ、80前の方とお見受けしました。

足腰はしっかりなさってますが、少し耳が遠い御様子。

私も少し耳が弱いんです。

長居は無用の様な気がして、何と無く早めに切り上げさせていただきました。

切手が沢山残ってて、次に又呼んで下さるとの事。

この次は期待させて頂きます。

庭になってた赤い柿。

一枝頂きました。

渋いと思ってかじってみたら、ゴマがたっぷりの甘柿でした。

豊島区長崎のT様、有難う御座いました。

 

新宿区での【長火鉢】の買取。

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今年、61歳を迎える男性からの御依頼でした。
場所は新宿区、神楽坂とのことで訪ねたところ、早稲田通りと新目白との間の、一方通行、坂の多い、緑の少ない街並みの一角の、かなり古い木造のアパートの2階の一室でした。
綺麗に片付けられた畳の上で静かに私を待っててくれたのは、この長火鉢と、歳には見えない小太りの、頭の薄い、眼鏡をかけた、S様でした。

長火鉢の買取

長火鉢の買取

火鉢の上には、当店のチラシが一枚。
2年前の物でした。感謝致します。
国に帰るので一緒に連れて行こうと思ったが、どうしても邪魔なようなので、私に、買い取ってくれとの事でした。この長火鉢。
わけ有りで15年ほど前、東京に来た時、骨董市で買ったそうです。
値段を聞くと、びっくりでしたが、今の状況を説明申し上げ、私の買えるお値段を申し上げ、譲って頂きました。
正直、今ではそれほど欲しいアイテムでは有りません。S様もそんな感じです。
古い物ではありませんが、一部に唐木を使った、上品な一物でした。
部屋の中を物色させて頂きながら、支払いを済ませながらのいつもの世間談義です。
東京に来てから、いろんな仕事を見て来ましたが、結局、山口の田舎に帰り、親戚の畑を手伝うとの事でした。
いま、日本で、給料が上がったと思える人は人口の四分の一位で、残りの人たちはかなり厳しく、自分はそこから抜け出るのがきびいしいと自覚し、ほんとに歳をとってしまう前に、田舎に帰る事に決めたんだと仰ってました。
小説を書くのが夢だったらしいんですが、今回の芥川賞の結果を見て、田舎に帰る切符を買う気持ちになったんだと仰ってました。
私にも何とかわかる気がします。
お返しする言葉が見つかりません。
何とかこの火鉢を次の方にお届けしたいだけです。
狭い階段、15段も有り最後は曲がってました。何とか転げずに、秋晴れの新目白を後にしました。
当店のチラシ、大事にされれてた新宿区のS様有難う御座いました。
故郷でのご活躍、期待させて頂きます。

東京都港区の買取、【几帳】の買取。

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例えば、私の様な存在を何と呼べばと、検索して見ました。
浅学非才、無学無才、、、
まさしく、今日は、身を以てその言葉を実感致しました。
二日前のスーパームーンの置き土産の様な、爽やかな秋の空と、青い風のもと、私は今日の午後、港区のとある高級住宅街の中の、とある高級住宅の門の前にいました。
時たま有る経験です。
足のすくみと胸の高まり。
そこで私が手に入れた物が写真の物でした。
結局、私が頂けたのはこれだけでした。

几帳の模様

几帳の模様

几帳の模様

几帳の模様

当然です。

ご当主はこの品を私に見せながら、いくらの品定めをするのか試されたと思います。

古手の暖簾にしか見えない私の返答を見て、決着は即下りました。

廊下の奥に見えるお宝類には、結局出会う事は出来ませんでした。

“暖簾”を小脇に抱える私の背中で無情に閉まる門の音。
もう取り返しは着きません。
お店に戻り調べました。

これは几帳だったのです。

浅学無学の私には、大変勉強になりました。

几帳面の語源の元、几帳、初めて目にする私を、もう一人の私が冷たく眺めてます。

目の前の几帳、そこに造られた細かな模様には、丸く碧い月の美しさにも劣らぬ、歴史の流れが刻まれてます。

眺めれば眺めるほど、刻まれた模様の奥に潜む、時の流に思いが行きます。

何故か、私にお声をかけて下さいました港区のN様、本日は大変有難う御座いました。

今日で長月の九月が終わります。
私達の商売、月(つき)は大変大きな役割を果たします。

明日からは十月神無月。
どんな月に出会えるやら。

月は十六夜、【豊島区雑司ヶ谷】の、【御簾の買取】

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秋の夜長のこんな夜の、所謂、トレンドワードは、一六夜かなと思って探ってみた物のとんでもない、雅治君と一恵君とのめでた話でした。
まん丸お月さまには罪なお二方。
思いがかなう人と、そうではない方と。

手持ちのカメラで写した今宵の満月。
はっきり見えぬ所がまたいいかもと自分に、言い聞かせたりして。

今日の昼の日射しは、矢張り此の地球の秋の素晴らしさを再認識させてくれるような、素晴らしい、太陽からの贈り物でした。
御蔭さまで、久しぶりの暑さです。

そんな暑さの中、今日の午後、豊島区の雑司ヶ谷にお邪魔いたしました。
雑司ヶ谷墓地の緑と歴史が目と鼻の先のとても静かな住宅地。
表札のかかった門構えを見ながら、私達は、たまには身がすくんだり、心が躍る時が有ります。
まさしく今日のお宅、重くて、大きく、古そうな木戸の門を開けて頂き、一歩中に足を踏み入れ、石畳に足をおろしたた瞬間、身と心が一瞬、呼吸を止めました。
昭和の前から引き継がれたと思われる鬱蒼とした太い幹の木立、家の外壁は茅の様な感じで、ケミカルな、デジタルな雰囲気は一つも目に入りません。
外は太陽が元気ですが、こちらはすっかり夕闇の世界。
今日、私を呼んで頂いた、D様は、こちらに、昭和の頃から住んで来られたそうです。羨ましい限りです。
住まいの中の不用な物の整理で呼ばれました。
私が気に入ったのが此の御簾です。ぎょれんとも呼ばれてます。

御簾

御簾

御簾

御簾

桐の箱に四点納められてました。
この御簾の過去、ここで私が出会ったいきさつはわかりませんが、こんな御簾を通して、どんな方がどんな月を眺めたろうかと、思いが行く、今日の豊島区雑司ヶ谷の買取でした。
とても知的なD様御夫婦、本日は有難うございました。
月はすっかり雲に隠れました。
おやすみなさい。

新宿区での【茶道具の買取】、【蒔絵の平棗】の買取。

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一昔前と言うか、私達の子供の頃の今の時期の日暮れ時に似合うキーワードと言えば、麦わら帽子、虫取り網、青空、夕焼け、蝉の声、、、。
然し今日の日暮れ時はそうでは有りませんでした。
「お母さん。」
「なーに?」
「お日様にも夏休みってあるの?」
「何で?」
「だって最近全然見えないじゃん、お日様。」
「あのねー、誰にでも都合が有るの!」
「もうすぐ、休みが明けるから見ててごらん。」
「そうかなー?」
良く店の前を通る母子の、手にしたビニール傘の中から聞こえる会話です。

人は勝手な物で、太陽に力が無いと感ずると、頭も心も曇りがちになります。
今日は黙って、在庫をいじくる事にしました。
確か、暑さの厳しかったころ、新宿区の何方からか買い取って来た、茶道具の中から蒔絵の棗が出て来ました。
古い物ではありませんが輪島の、蒔絵の平棗です。

蒔絵の平棗

蒔絵の平棗

かなりしっかりした蒔絵の仕上がりです。
買うときにはかなりの金額です。
物によっては欲しがる人の多いアイテムです。
箱を開けながら、確か若い男性からの買取だったと思い出しました。
父の物だったので高く買って欲しいという事で、結構頑張って買取させて頂きました。
これから大切に、新しい嫁ぎ先を探させて頂きます。

横のテレビでは世界陸上との別れを告げてます。
人間離れした選手達の容姿、パワーにひと時の感動を味わいました。
女子走り高跳びの選手達の脚の長さには驚かされました。

一つの夏の終わりを感じます。
早くお日様の休みが明けて欲しい物です。